うもれ木

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 薩摩焼の絵師とその妹が事業家と交流から破滅に至る物語。初出は『都の花』95号(明治25年11月20日)・第1回-第3回、96号(明治25年12月4日)・第4回-第8回途中、97号(明治25年12月18日)・第8回続きから第10回で完結。初回には田辺花圃の序がある。

  • 本郷通りの丸二堂という紙屋の原稿用紙が使われた。
  • 薩摩陶器の錦絵師の兄虎之助への取材を基にした。明治26年に開催されるシカゴ万国博覧会へ出品予定の成瀬誠志の陽明門の制作にも参加した。

登場人物

  • 入江籟三 - 薩摩焼の絵師。
  • お蝶 - 籟三を支える妹。
  • 篠原辰雄 - 兄弟弟子だったが逃げ去り、事業家となり入江と出会う。

あらすじ

 入江籟三は薩摩焼絵師として技術を持ちながらも仕事の場を得られずに妹のお蝶によって支えられる日々を送っていた。そこへ同じ師匠についていたが逃げ去った篠原辰雄が現れた。彼はその後に商売で成功し、慈善事業家となった。入江への支援を約束して、入江兄妹と親しくなる。翌春に入江が篠原を訪ねると、篠原と友人が話しているのを偶然に耳にする。入江兄妹を詐欺で利用しようとしていたことが発覚する。お蝶は篠原から有力者への貢物になってくれと言われ、家出をしてしまう。篠原の裏切りとお蝶の逃亡を知り、入江はようやく完成した陶器を投げつけ笑い出すのだった。

原文