東京図書館

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 樋口一葉が頻繁に通った上野公園内にある図書館。木造2階建ての閲覧室の棟、3階レンガ造りの書庫の棟があった。現在は書庫の棟の一部だけが残る。閲覧には有料券が必要で、尋常求覧券は1回分2銭、10回分12銭、特別求覧券は1回分5銭、10回分30銭。

 明治24年1891年)6月10日の日記などで、一葉は図書館を利用した記録を残した。田中みの子と同行することも多く、帰り道に二人で池之端仲町の蓮玉庵で蕎麦を食べることもあった。薄田泣菫の目撃談によると、妹の邦子と同伴して、墨汁と筆を持ってきていた。

  • 同時代では、田山花袋高瀬文淵黒川安治)、薄田泣菫が東京図書館を利用していた。宮本百合子も東京図書館の利用者。
  • 上野移転前に湯島聖堂に東京図書館があった時期に、幸田露伴が図書館に通っていた。
  • 永井荷風の父・永井久一郎は東京図書館の館長を一時期務めた。

一葉の読んだ本

 東鑑(吾妻鏡の別名)、雨夜のともし火(湯浅元禎の『雨夜乃灯』か)、雨中問答(西村遠里の著作)、太田南畝(随筆)、お伽碑子、花月草紙、各國周遊記、奇々物がたり、くせ物語、五雑俎、今昔物語、丈山夜譚、太平記、月次消息、哲学会雑誌、陶器に関する書物、日本紀、乗合ばなし、春雨ものがたり、本朝文粹、昔々ものがたり、大和物語。