闇夜

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 松川蘭は我が家の没落を恨み、以前の恋人・波崎漂に復讐を目論む物語。

  • 「闇夜」その一~その四、『文学界』第19号、明治27年1894年)7月30日。
  • 「闇夜」その五~その六、『文学界』第21号、明治27年1894年)9月30日。
  • 「闇夜」その七~その十二、『文学界』第23号、明治27年1894年)11月30日。

登場人物

  • 松川蘭 - 朽ち果てつつある邸宅に住む女性。
  • 高木直次郎 - 孤児。門前で車にはねられて松川邸に運ばれる。
  • 波崎漂 - 美男の代議士。以前のお蘭の恋人。

あらすじ

 古くなった松川家の邸宅に人目を避けて老夫婦と住む松川蘭。5月28日の晩に若者・高木直次郎が門前で車にはねられ、松川邸に運び込まれる。回復してからも直次郎はそのまま居着いて、松川邸の秘密を次第に知り、松川蘭の不運な境遇に思いを馳せることになる。蘭の父は八年前に投機の失敗から多額の負債と屋敷だけを残して、家の池で入水自殺した。波崎漂は蘭の父の助けで成功を収めたにもかわらわず、松川家の没落を知ると寄り付かなくなった。25歳まで波崎を待ち続けたが裏切られ、松川蘭は波崎への復讐を誓う。直次郎は自分に怪我をさせたのが波崎漂であることを知る。直次郎は松川蘭に恋心を抱いてしまい、迷惑をかけないために立ち去ろうとする。松川蘭は直次郎にこの世では結ばれないが、心の夫婦となることを誓い、直次郎の命を差し出してほしいと頼む。そして、直次郎に波崎の暗殺を命じる。直次郎は波崎の暗殺を実行しようとしたが失敗し、行方不明。松川蘭と老夫婦の所在もわからなくなってしまった。

原文